ホイヤー カレラ 7753 買取 について
神奈川県にお住まいのお客様から、ホイヤー カレラ 7753 買取のご依頼いただきました。この時計は約20年前に購入されたもので、長期間使用されていなかったとのことです。
お客様が持ち込まれた、カレラ 7753 は、ケースや風防に所々深い傷があり、針やプッシャーには腐食が見られました。しかし、経年からすれば全体的に状態は良好な個体でした。内部のムーブメントも表面に若干の錆が見られたものの、動作には問題ありませんでした。ただし、長期間メンテナンスされていなかったため、精度は大幅な遅れが見られました。付属品については、古いモデルということもあり、本体のみでした。
査定にあたっては、お客様から事前に電話で状態をお聞きしており、持ち込まれた時計の状態はほぼ想定通りでした。そのため、仮査定価格をやや超える買取価格をご提示することができ、お客様にもご満足いただきました。大切なホイヤー カレラ 7753をご売却いただきありがとうございます。
時計は、長期保管していると湿気などによって文字盤の腐食や内部に錆が発生する場合があります。時計を着用しなくなった際は、早めの売却をお勧めします。
ホイヤー カレラ シリーズとは
シリーズ名である「カレラ」(スペイン語でレース、キャリアの意味)は、メキシコで行われたメキシコ横断レース、カレラ・パナメリカーナに由来。カレラ・パナメリカーナは、1954年の終了までの5開催の中で27人のレーサーと観客が死亡した危険なレース。ジャック ホイヤーは、そこまで人を熱狂させたレースに感銘を受け、その後にカレラの名を冠した時計を発表することとなります。
最初のカレラ(Ref. 2447)は、1963年にバーゼルで初めて発表されました。ジャック ホイヤー時代に同氏が手掛け誕生したたシリーズで、レーサーをターゲットにしたモデルでした。
18mmという足長のラグ、マーカーのついたテンションリング、シンプルな文字盤デザインという、ミニマルでありながら他メーカーと異なるホイヤー独自のこだわりが垣間見えます。
ジャック・ホイヤーは、文字盤全体の読みやすさに徹底的にこだわりました。視認性の確保と、当時のモダニズムデザインと建築の影響もあり、彼は当時までのクロノグラフに見られた不必要なトラックを嫌い極力避けていました。
また特徴的なラグはサプライヤーの提案によるもので、ジャックはこれを気に入り独占契約をしました。エレガントともいえる文字盤とケースシェイプはこうした背景から継続してシリーズに反映され、アイコンとしてのカレラを定着させていきました。
カレラ 7753とは
カレラ 7753は、1970年あたりに登場したモデル。シリーズ2世代目に当たります。1世代目から踏襲されたシンプルな文字盤デザインと足長のラグの一方で、2つ目レジスターのクロノグラフが独自の仕様となっています。不要なものを取り払う考えによるものでしょうか。ムーブメントは、2447がValjoux 92 であったのに対して、7753では、Valjoux 7730が搭載されています。
写真のカレラ 7753は、文字盤外周にジャックホイヤーが嫌ったミニッツトラックが見られます。視認性に配慮されているのか、その部分は角度がついたパイパン形状となっています。経年で焼けたインダイヤルも含めた独自の表情が魅力的です。